d-22 : コミュニティを重視する価値観

予想される社会的な影響

・社会性を持つことが人間の精神の健康に重要な要素であることが一般にも理解が広がり、コミュニティを形成したり活動を促進するサービスが盛んになる

・地域コミュニティの価値が、地域の評価に大きな影響を与えるようになる

・居住環境においても、従来の占有空間だけに注目するのではなく、共有空間や機能に価値が見いだされレイアウトや機能要素が変化する

背景・理由・事例

・コミュニティで人と交流することで幸福度を高めたり、生活に必要な機能の一部をコミュニティが担うことのメリットが、再認識されるようになっている

・江戸時代では、町民の多くが長屋で暮らしていた。井戸、厠、路地など生活空間の多くを共有しており、世帯同士で食料の貸し借りや行事を行い、お互いの不足を補い合って生活するスタイルが浸透していたコミュニティ型社会であった
近代化に伴い、生活に必要な機能を世帯ごとに占有する住宅が一般的となり、おのずと地域コミュニティの機能の希薄化や、意義が見出しにくくなった
暮らしが多様化する現代において、新しい機能や、従来は占有空間にあった機能をコミュニティで共同所有・共同利用することにより、豊かな暮らしを実現しようとする動きが活発になってきている

・コミュニティの利点を活かした暮らし方として、シェアハウスやコレクティブハウスが挙げられる
コレクティブハウスは、独立した専用の住居に台所、浴室など生活に必要なスペースが備わっており、共用スペースで生活の一部を共同化するもので、北欧で発祥した。
シェアハウスと比較し、独立した生活を送りながら、自分のスタンスに応じて人と交流できるメリットがあるとされる

・新しい機能をコミュニティで保有する事例として、米国で広がっている「Agrihood(アグリフッド)」が挙げられる
Agrihoodは、「Agricultual Neighborhood」の略で、大都市から遠くない場所に、農業を基盤とした住宅が一体となって整備された住宅コミュニティを指す

出典:ARDEN

・都市型アグリフッド「The Cannery」は、都市型の利便性の高い生活を送りながら、田舎や郊外でしかできない農作業を楽しんだり、自然豊かな環境に暮らすことができるため、環境意識や健康意識の高いミレニアル世代に人気があるという
住民専用のコミュニティセンターでは、ゲストを招いてバーべキューを行ったり、プールやスパを共同利用できる

出典:swa

・企業間の共創を促す、共同型コワーキングスペースも登場している。三井不動産がベンチャー企業との共創拠点として、千葉県柏の葉地区に開設した「KOILテラス」には、入居企業が自由に使えるコワーキングスペースがあり、企業をまたいだ交流が期待できるという

出典:三井不動産
ニュースリリース

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