b-23 : 全国的な空き家の増加

予想される社会的な影響

・民泊やシェアリングエコノミーが進展することにより、中古住宅の価値が再確認される

・外国人移民の増加により、低価格な住宅として空き家の需要が増える可能性がある

・住居等の所有にかわる新たな権利保持・利用概念が生まれる

・マルチハビテーションやオフィスの地方移転の拡大により、更地や古家が活用される可能性がある

・空き家の管理・解体に関するビジネスニーズの急増

背景・理由・事例

・2040年に日本の半数の自治体が消滅する可能性が示唆されるなど、日本の地方都市では人口減少が加速している。国交省の試算では、日本の6割の地域が無人化し、東京など都市部へ人口が集中する

・特に地方や郊外で空き家が増加し、不動産価格が暴落する可能性が高い。2030年には30%、2050年には空き家率が50%に迫る可能性がある

・日本の不動産取引の8割以上が新築で、中古は10%半ばにとどまっている
欧米諸国では7~9割を中古が占めるのと対照的で、国内における新築信仰が強いことがわかる(地震が多い特殊事情もある)現に中古物件よりも新規物件は価格が高く値段が付くため、新規物件の供給が多い

・日本では土地に家屋が立っていると、固定資産税が6分の1になるルールがあるため、更地にできない現状がある。また、解体には百万単位のコストがかかり、持ち主の経済的な負担も大きい

・空き家が原因による治安の悪化が懸念される。不審者が居城にする、放火の対象になる、景観の悪化によるさらなる治安の悪化など、近隣住民へと及ぼす影響は大きい

・政府も対策に乗り出している。空き家の買取や再販の税金を下げ、空き家改修費を補助する自治体も出てきている

・隣接地に危険が及ぶなど、自治体が定める特定の空き家に関しては、減免制度を廃止。また、所有者が自治体の勧告を無視する場合、取り壊し費用を所有者に請求できるようになった

・新型コロナウイルスの流行を機に、希望者が増えている地方移住やワーケーションの受け皿として、空き家を活用しようとしている自治体もある

 

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