c-39 : 情報銀行的ビジネス

予想される社会的な影響

・分散していた個人に関わるデータが安全かつ一元的に管理されることで、分野を横断したサービスが行いやすくなる

・集約されたデータをAI等を活用して、個々人に最適化した情報提供や提案を行うパーソナルエージェントサービスが進化し普及する

・高度なマッチング機能は需給や機会ロスを減少させ、より環境負荷の少ない全体最適化された社会の実現に寄与する

・データを預託する人とそれを良しとしない人の間での格差と意識の不均衡が生まれ、社会問題化する

背景・理由・事例

・ビッグデータ活用の裾野が広がった背景には、AIの進歩で大量のデータ処理が可能になってきたことが挙げられる

・現在の個人情報を守る仕組みは、個人と企業に依存しており、情報流出のリスクが高い
個人がIDとパスワードを何十個も管理し、定期的に更新することは負担であり、限界がある

・「情報信託」とは個人の健康状態や購買履歴などの情報を、本人の同意を得たうえで預託し、活用するもの
情報は総務省が主導となって、進めている情報銀行に集められる。情報銀行とは、提供された情報を一括管理し、ニーズのある第三者に対して提供する事業体のことを指す

・個人がそれぞれの企業に預けているデータは異なり、それを複数企業が横断的に活用し、告知ビジネスやマーケティングに活用したいという需要がある
国や自治体も円滑な交通・防災等にそれらのデータを活用することで、効率が高く、安全性の高いパーソナルエージェントサービスを享受できるメリットがあると考えられる

・三菱UFJ信託銀行の「個人データ銀行」構想が報じられたのを皮切りに、情報銀行(情報利用信用銀行)に関する動きが活発化している

出典:三菱UFJ信託銀行 

・自治体など、公的機関がデータを公開する、オープンデータの取り組みも広がっている。新型コロナウイルス対策では、感染状況など関連データを自治体などが公開したほか、官民が協力して人流データを活用する動きも見られた。
今後はワクチン接種履歴データを世界共通で管理する必要性も提起されている

・英国では2011年11月に官民共同プロジェクト 「midata(マイデータ)」が開始された。「midata」が目指したのは、消費者が自らのデータを取得できるポータルサイト等の構築を、企業の間で広めること
任意参加のプロジェクトだったが、Googleや、英国のIT・金融・インフラ業界の大企業が参加したこともあり、注目を集めた
しかしプライバシー侵害・情報漏えいへの不安や、サービスそのものの使い勝手の悪さのために、開発されたアプリは事業化されず、データ流通基盤の構築もかなわなかった

出典:株式会社NTTデータ 経営研究所

・新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、データの有効活用(Society5.0)に向けて加速している。情報銀行に対する期待も高まっている

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