c-20 : 価値交換手段の多様化(貨幣依存からの脱却)

予想される社会的な影響

・デジタル技術の進化により価値交換手段が多様化し、その信頼度を高めてきた

・ブロックチェーン等の適正な価値交換を裏付ける技術が実用化され、多種の暗号資産や電子通貨が考案・事業化されている

・中央銀行等が中央集権的に管理してきた通貨と異なり、その存在と取引記録が可視化され、分散的な管理が可能となる中で、通貨発行権や管理情報の管理利得等の旧来の利権的な立場との軋轢が生じている

・低コストで高信頼度、管理の容易な電子的な価値交換は生活者の利便性を高めるだけでなく、為政者等の徴税する側の管理コストと正確性も高める効果が期待されている

・国際的な価値交換の仕組みが普及するなかで、為替等の通貨間の価値交換の役割低下と、各国家が発行する通貨の影響度が低下することも想定される

背景・理由・事例

出典:キャッシュレス化推進に向けた国内外の現状認識/野村総合研究所

・現金以外の決済方法が充実し、(クレジットカード、電子マネー、ブロックチェーン通貨、ネットバンキング等)、実態として現金は移動していない機会が増加している

・現金ハンドリングコストは莫大で、日本銀行券の1年あたりの発行コストは517億円、ATM維持管理や現金運搬にかかる人件費等は2兆円と言われる

・ブロックチェーン技術を使って、現金利用にかかるコストを削減できる。しかし円のブロックチェーン化を進めると、銀行の収益モデルは淘汰されるため、銀行は業態変換は避けられない

・ポイントなど、通貨外の価値交換の仕組みがさらに拡大し、経済統計で見えない経済が成長している

・定量データで取れるようになると、その価値は実質的に貨幣化し、マルチレイヤー化する。
社会性や影響力という見えない価値が可視化したとき、既存の通貨に対する依存度は、相対的に低下する

 

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