a-39 : 高効率・高速放電蓄電池

予想される社会的な影響

・モバイルデバイスや電気自動車の高速充電が可能になる

・電気自動車の充電インフラが充実する

背景・理由・事例

・電子デバイスの高性能化や、EV需要の拡大を背景に、二次電池のさらなる高性能化が求められている。
特に、電気自動車を始めとするモビリティやロボット、ドローンは、短時間で放充電が可能な電池が必要であり、高効率・高速充放電蓄電池の開発が進められている

・発電量が時間帯、気象条件で変動する自然エネルギーを補完し、安定した電力供給元とするために二次電池の役割が拡大している。VPP(バーチャルパワープラント:仮想発電所)の増加が予想される中、急速に充放電できる高性能な電池に対する需要は高まっている。

・エクセルギー社が開発した「エクセルギー電池」は、一般的な二次電池の100倍の200C以上の連続的な急速充放電が可能。
充電時間が8時間程度かかるニッケル水素電池やリチウムイオン電池に代わり、フォークリフトなどの重機に搭載されることが想定されている

出典:スマートジャパンより
100倍の速さで充放電する新型電池、2020年度に量産へ

・全固体電池は、電解液を使用しない電池であり、電気自動車等への応用が期待されている。
可燃性の高い有機溶媒系電解液を使用する一般的なリチウムイオン電池と比べ、発火リスクが低く、広い温度域で安定して性能を発揮でき、高速充電が可能になるといったメリットがある

出典MONOistより
村田製作所は全固体電池を2020年度中に量産へ、リチウムイオン電池も高出力化

・2018年には、東京工業大学、東北大学、日本工業大学の研究グループが、全固体電池で超高速充放電の実証実験に成功した。
2020年には東北大学材料科学高等研究所(AIMR)、東北大学金属材料研究所の研究グループによって、室温でのリチウムイオン伝導率の記録が更新され、高速充電が可能な固体電池の実現に向けた、技術的課題の克服が進んでいる

・テスラ元幹部とMIT教授が創業したフォームエナジーが、100時間の電力供給が可能な空気鉄二次電池を開発した。この電池は、リチウムではなく鉄をベースにしているため製造コストの大幅な削減が可能である。また、天候や気候の変動に左右される再生可能エネルギー発電所の低コストな蓄電システムとしての利用も期待されている。

フォームエナジー HP

 

 

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