c-60 : 地下空間ビジネスの市場拡大

地下空間ビジネスの市場拡大とは?

予想される未来社会の変化

  1. 地上の用地不足、高さや景観の制限などによって、地下空間ビジネスが注目されている。シェルターや貯水など防災のニーズがあることに加え、センサー・IoTなどによる安全管理など技術進化によって湿気・湿度・照明技術等の従来の課題も改善している。
  2. 静岡県裾野市にオープンする「Woven City(ウーブン・シティ)」では、地下空間を活用した物流実証の場が設けられている。地下に物流専用の道を備える地下物流ネットワークでは、天候など地上環境の影響を受けず、自動搬送機能や物流ロボットの実証を行うことができる。
  3. 地下空間をコミュニティスペースとして活用し、新たなにぎわいを創造する場として活用する動きも見られる。

トレンド

Woven City(ウーブン・シティ)における地下での物流実証

出典:TOYOTA WOVEN CITY『「モビリティのテストコース」トヨタ・ウーブン・シティ、Phase 1の竣工式を実施』

静岡県裾野市にオープンする「Woven City(ウーブン・シティ)」は、トヨタ自動車が展開する「モビリティのテストコース」であり、地下空間を活用した物流実証も重要な柱となっている。具体的には、街区には歩行者・パーソナルモビリティ・自動運転モビリティがそれぞれ専用道を持つ「地上の3つの道」に加え、4本目の「物流の道」が地下にある設計を採用している。

この地下物流ネットワークでは、天候など地上環境の影響を受けず、自動搬送機能や物流ロボットの実証を行える点が大きな特徴。

さらに、街全体の動きをデジタル空間上で再現する「デジタルツイン」技術を物流にも適用する。現実世界から取得したデータをシミュレーションに反映し、精度の高い物流モデルの構築を目指している。

「木庭 MOKUTEI」プロジェクト

出典:PR TIMES『人々が都市に居ながら自然の森を再生させる「木庭 MOKUTEI」プロジェクト開始』

東京建物とリバネスの「リジェネラティブ・シティ実証プロジェクト」の第一弾として、都市の人々が都市に居ながら自然の森を再生させる「木庭 MOKUTEI」プロジェクトは、東京都中央区八重洲の「東京建物八重洲ビル」地下2階ピロティ・オープンスペースで開始した。

本プロジェクトでは、廃材(雷で割れた木や2本の木が癒着した個性的な木材等)を活用して苗木を育成し、最終的にはその苗木を東京都西多摩郡檜原村の自然環境へ植樹する“倒木更新”の森の再生プロセスを都市に導入する。通行者やビルワーカーが水を吹きかけて苗木や苔を育てることで、都市生活者が「都市に居ながら森の再生・生物多様性保全に貢献する」感覚を体験でき、ウェルビーイングの向上も図る。今後は、ビルのピロティやエントランス、商業施設の吹き抜け空間などさまざまな地下・屋内空間への展開を目指している。

BLUE FANS(ブルーファンズ)

出典:PR TIMES『パナソニック スポーツが、上質な飲食とスポーツ観戦を楽しむ新コミュニティスペース「BLUE FANS」の実証実験をTime Out Market Osakaで実施』

パナソニック スポーツは、スポーツ観戦と飲食を掛け合わせた新たなコミュニティスペース「BLUE FANS(ブルーファンズ)」を、Time Out Market Osaka(大阪・梅田、地下1階)において2025年10月24日~11月16日の期間で実証実験として開設。

飲食施設「Time Out Market Osaka」は17のキッチンと2つのバー、800席を備え、滞在性の高い空間を実現。スポーツライブビューイングも実施し、ガンバ大阪・大阪ブルテオン・大阪エヴェッサなどの公式戦を大型スクリーンで上映することで、地域スポーツファンと共に地下空間に集う場を創出している。

新しいスポーツ観戦スタイルや観戦文化の創造、地域やコミュニティを活性化させることを目的に、特に質の高い飲食の提供と滞在時の快適性にこだわった空間になっている。