あらゆる行動の「推し活」化とは?
「推し」(強く支持・応援する対象)を中心に据え、日常生活のあらゆる側面をその支持活動(「推し活」)に関連づける生活様式のこと。消費行動だけでなく、アイデンティティ形成、コミュニティ参加など、様々な面で「推し」が影響を与える。
「推し経済」がさらに発展する一方で、「推し」への過度の没頭による現実生活への影響や、「推し」を通じた社会的操作・誘導のリスクなどもある。
予想される未来社会の変化
- 個人の「推し」に基づいたパーソナライズド経済が発展する
- 「推し活」を中心としたコミュニティ形成が活発化し、新たな社会的結びつきが生まれる
- VRやARを活用した「推し」との擬似的な交流体験が日常化する
- 「推し」に関連した健康増進や自己啓発活動が普及する
トレンド
・「推し活」とは、「オタ活」にも近い言葉であり、アイドルや俳優、キャラクターから鉄道や競馬などまで幅広い対象に関して、熱意や愛好的な感情を持って応援したり取り組んだりすることである。いわゆる「推している」状態だ。(今年の流行語大賞にもノミネートされた「推し活」って何?)推し活は、推しに会ったり、見たり、応援したり、グッズを買ったり、集めたり、同じファンと一緒に交流を深めたりと多岐にわたっている。推しに関わることは全て推し活と捉えることができる。
・「推し活」は2021年の新語・流行語大賞にもノミネートされた。コロナ禍で閉塞的な世の中を推しで乗り切ろうという風潮がきっかけと考えられる。(2021年JC・JK流行語大賞を総括する-「第4次韓流ブーム」と「推し活」という2つのキーワード)
・アイドルグループメンバーを推しとするオタク活動を綴った小説である『推し、燃ゆ』は、2020年に発表され、第164回芥川龍之介賞を受賞している。(推しがいるということ 宇佐見りん『推し、燃ゆ』について)
・女性サイト「OZmall(オズモール)」を運営するスターツ出版株式会社が行った調査によれば、「推しがいる人?推し活をしている?A.はい86%、いいえ14%」という結果が出ている。( 推しがいる人、推し活をしている人は86%!推し活応援!推し活におすすめのOZmallレストラン&カフェ特集)
・『「推し」といったカジュアルな言葉に促され、気軽に応援できる雰囲気がある。ここ数年で急速に盛り上がり、「アイドルを応援する女子高生を描いた『推し、燃ゆ』が今年芥川賞を受賞したことは推し活が社会的に認知された象徴」と横川さんは語る。( 「推し活」の熱狂が日本を変える?…人はなぜ「沼に落ちる」のか )
・2022年2月、推し活を支援するアプリ「Oshibana」は、ユーザーが作成したウィジェット数が10万件を突破した。( 推し活アプリ「Oshibana」において、ユーザー作成ウィジェット数が月間10万件を突破)
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