生涯学び続ける価値観・リカレント教育とは?
人生のあらゆる段階で継続的に学習を行い、個人の成長と社会への貢献を目指す考え方が広がる。
リカレント教育とは、学校教育と職業生活を交互に行き来しながら生涯にわたって教育を受ける仕組みのことである。
技術革新の加速による知識・スキルの陳腐化や、長寿化による職業人生の長期化、産業構造の変化に伴う転職・キャリアチェンジの増加、個人の自己実現欲求の高まりといった変化により、今後も生涯学び続ける価値観の重要性は増していくと予想される。
予想される未来社会の変化
- 急激な社会変化により、時代の要求に応じたスキルや知識の学習が全世代的に必要となる
- 転職を続ける働き方が標準となり、都度、学習する必要性が増す
- 人生における学びと仕事の境界が曖昧になり、教育機関と職場を行き来するライフスタイルが標準となる
- 1日8時間労働の考えが企業で撤廃され、よりフレキシブルな働き方が採用されるため、学習の機会が増える
- リカレント教育への公的支援が拡充される
トレンド
・AI、ロボティクスなどテクノロジーにより、人間が現在やっている単純作業は代替されると予測される。常に学び続けることが求められる時代になってきている
・欧米ではもともと労働市場の流動性が高い。仕事を始め、学習機会が必要になった場合は、比較的長期間であっても、正規の学生として学習することを推奨している
個人の職業技術や知識を向上するために、フルタイムの就業とフルタイムの学習を、交互に繰り返すことができる
・日本は社会的に長期雇用の慣習が根付く。仕事に必要なスキルは、キャリアを中断せず、就労した企業内で習得するのが通例となっている
しかし、日本でもジョブ型雇用への転換や、転職でのキャリアアップを目指す人が増加する動きが見られ、働き方が多様化してきている
・リカレント教育の取り組み具体例としては、大学の社会人入学制度、社会人特別選抜制度、科目等履修生制度、夜間部・昼夜開講制度、通信、公開講座、専門職大学院、サテライトキャンパス等がある
・習得したスキルを可視化・証明する取り組みもある。「オープンバッジ」は、資格団体、社内研修、認定団体、教育機関などが発行する、デジタルのスキル証明書。国際標準規格にのっとり、各機関共通の型式でスキルを証明できる仕組みである
・欧米では、新型コロナウイルスによる雇用不安を受けニーズが拡大する、デジタル分野への雇用シフトを促すため、リカレント教育への公的支援が広がっている
日本においてもコロナ禍を機に、テレワークで空いた時間を使ってスキルを習得しようとする人が増えている
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