c-46 : DCM(デマンドチェーンマネジメント)によるアジャイル型商品開発

予想される社会的な影響

・多様な領域で製造技術・機器・規格の標準化が進み3Dプリンターや小型製造装置、ロボット等により個別の要望や要件に応じた商品が供給される(衣料、食品、飲料、等)

・消費サイド、需要データが蓄積されることにより需給のギャップが減り、中間・店頭在庫が効率化される

・3Dプリンターや工場の小型化(店舗が工場機能を持つなど)により、店舗の機能が変化

背景・理由・事例

・喚起、創造を行う諸活動であるSCM(サプライ・チェーン・マネジメント)とは反対の流れ。消費者や市場のニーズを取り入れ、新製品の開発や生産計画に反映させるものでる

・SCMは最適化による効率性の向上を主眼としているのに対して、消費者行動を起点として有効性の向上を重点としており、エンドユーザーの需要を把握できていれば、ロスの内生産が可能

・小売が所持するPOSデータを使い、顧客の購買傾向を分析。消費者の需要を的確に分析・把握することで、商品開発から生産、流通を最適化できる。過剰在庫や売れ筋の品切れ防止等のロスを極限まで削減することが可能

・現在注目が集まるサステナビリティ社会の実現には、欠かせない概念である

・小売におけるコアバリューは顧客志向であるので、顧客の欲しいもの・要求するものをタイムリーに届けることが重要となるだろう

・3Dプリンターや工場機能の小型化により、より顧客の近い場所で需要を把握し、生産可能となるため、デマンドチェーンがより円滑に行われるようになるだろう

・デマンドチェーンマネジメントを十全に達成している企業はまだ存在せず、基盤づくりが必要だ

・Amazonは、購入実績や閲覧履歴、サイト上でのマウスカーソルの動態、時期による変動などのデータをもとに、翌日の注文数を予測し、受注前に出荷を行うシステムを使用しており、デマンドチェーンの実現に近い企業であると言える

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