b-07 : イデオロギーの多様化と対立の激化

予想される社会的な影響

・民主主義、社会主義等の旧来のイデオロギーが形骸化し、新たな枠組みが模索される
・宗教や経済といった規範に依存する流れが一時的に強まる
・新たな価値軸を提示する国家やセクターが生まれ、その価値基準に沿った再構築が進む
・民意のコンセンサスを形成したり電子通貨といった価値をマネジメントするテクノロジーを基準とした新たなが流れが進む可能性がある
・旧来のイデオロギーと新たな枠組み間を揺れる形での紛争や問題が多数発生する
・小規模な紛争が増加する
・Eガバメントシステム・通貨システムの共用化による経済共同体の発生が起こる

背景・理由・事例

・ソ連崩壊による冷戦の終結で、資本主義と社会主義のイデオロギー対立はアメリカの一国台頭により消滅した。
現在、アメリカが国際社会で以前の力を失い、一方中国は資本主義のシステムを取り入れ、力をつけた。
ロシアはプーチン大統領による長期体制下で力を取り戻し、欧州は力を失いつつある。また、インド、ブラジルといった大国が急速に影響力を持ち始めている

・ロシアはクリミア半島への軍事侵攻に代表されるように、強硬路線を貫いている。中国も南シナ海における覇権を確立し、周辺諸国との対立が高まっている

・ドイツのメルケル首相はここ数年EUを牽引してきたが、2018年10月のドイツバイエルン州の選挙で歴史的な敗北を喫した。メルケル政権の移民政策への反発が原因と見られる。
移民・難民はEUの抱える大きな問題として、顕在化した

・EU代表は2017年、「恒常的構造防衛協力(Permanent Structured Cooperation = PESCO)」に関する共同通達に署名。これによりEU軍事への第一歩が築かれた。
一時はEU崩壊の危機が叫ばれ、ブレグジット(英国のEU離脱)によるドミノ離脱が囁かれていたが、現段階でまだ離脱の気配は見られない

・AIの進化により個人の自由意志が失われ、正義の基準が分かれる現代では、イデオロギーの構造自体に変化が起こるのではとされる

・新型コロナウイルスの影響により、国連及びWHOの形骸化が認識され始め、構造改革が求められるようになった

 

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