a-25 : 幸福の測定・定量化

幸福度の測定・定量化とは?

幸福度の測定・定量化とは、人それぞれの幸福度を客観的に測定し、定量的に把握することである。近年、社会環境の変化やライフスタイル・価値観の多様化により、さまざまな幸福の形が認められるようになってきている。その反面、自分自身にとっての幸福が何かを問う必要性が高まってきている。

従来はアンケート等で主観的に計測する手法で、幸福度を数値化してきた。この場合、幸福度のおおまかな傾向は数値化できても、個人レベルでの幸福度を計測することが困難であった。しかし、ウェアラブルデバイスを中心としたバイタルセンサーの普及により、人それぞれの幸福度を客観的に計測できるようになった。従来の主観的な計測手法と異なり、バイタルセンサーで得られたデータを分析する。データから精神状態と身体状態の相関性や、ストレスやリラックスの度合いなどから、個人レベルでの幸福度の定量化を行う。

 

予想される未来社会の変化

  1. 定量化された幸福度に応じて、パーソナライズされたサービスが提供される。
  2. 組織マネジメント向上のために、従業員の幸福度指標が活用される。
  3. 自分自身が何に対して幸福を感じるのかが分かることで、自分らしい豊かな人生を送ることができる。

 

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日立、幸せを見える化する新会社「ハピネスプラネット」を設立

幸福度を測定する技術を活用した会社「ハピネスプラネット」を日立製作所が立ち上げ
出典:日立「日立、幸せを「見える化」する新会社設立 さまざまな業界での活用に期待」

2020年6月、日立製作所は、幸福度を計測する技術を企業のマネジメント活動などで活用することを目的とした新会社「ハピネスプラネット」を設立することを発表した。

スマートフォンやウエアラブル端末の加速度センサーを使って、無意識の身体運動を測定する。計測されたデータから人の幸福度を数値化し、同会社が開発したアプリでは、幸福度を高めるための活動をAIが提案してくれる仕組みとなっている。すでに日立でも、在宅勤務で課題となっていたマネジメント支援や組織活性化に利用されている。

ハピネスプラネットを活用することで、「提供したサービスが幸せを生んでいるか」が計測できるようになる。サービスと幸福度を掛け合わせることで、例えば、不動産では幸福度を指標とした住まい選びに活用することや、保険サービスでは、幸福度が高い人は健康評価も高いため、保険料を安くするといった活用方法も想定される。

 

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