ECサイトで売上を高めるポイント(1)

ECサイト導入

はじめまして。アナリストのYOSSYです。

ECサイトやWebサイトの分析、ソーシャルメディア分析、行動情報の分析、といった業務と関連する営業を担当しています。まだまだ駆け出しですが、日々勉強しながら、分析によってクライアントの課題解決に導くお手伝いをしていきたいと思って邁進していますので、ご愛顧よろしくお願いします。

最近では、ECサイトを運営されている企業に営業に出かける機会も多くなり、よく聞くお悩みとして、

  • 課題があり改善できることは多いが、現状業務が一杯で手を付けられない
  • かといって、コンサルティング会社など外部に業務を依頼できる状況でない
  • 時間の空いたときに自分で少しずつでも手を付けられることを整理できたら助かる

といったお話しをうかがいます。

ECサイトを開設されている方々は、「売上向上」をゴールとしている点は皆様共通ですが、その目標達成のための課題や改善方法は各社各様であり、一筋縄ではいかないのが現実です。そういった企業それぞれの固有の課題についてはD4DRのコンサルティングをご提案させて頂くことにして、こちらではECサイトを運営されている企業の方々であればおさえておきたいサイト構築の際の留意点などを、何回かに分けてお伝えできればと考えています。

第一回のテーマは、「ECサイトで売上を高めるポイント(1)」と題してお伝えします。

最初に、ECサイトに関する基礎的な理解を深めていくところからお付き合いください。

ECサイトの定義

ECサイト(イーシーサイト)とは…「自社の商品(広義では他社の商品)やサービスを、インターネット上に置いた独自運営のウェブサイトで販売するサイト。ECとは”electronic commerce”(エレクトロニックコマース=電子商取引)の略です。

一方、楽天や、Yahooショッピング、amazonマーケットプレースに代表される複数の企業や商店(個人含む)が出店し、1つのサイトに集まって販売する形式もECの一種ですが、出店企業の目線で見ると「電子商店街(モール)」といった方が区別しやすいと思います。

ECサイトに必要な売上を高める3プロセス

ECサイトは、ユーザーがPCやスマホを操作してくれることで、商品を購入することできるようになるチャネルです。リアルの店舗のように店員がお客様を誘導したり、適切なセールストークを伝えられる機会がありません。ECサイトを構築し、マーケティングをする上で中心となって行動するのは「ユーザー」なのです。

ユーザーの志向はそれぞれ異なっていますから、ECサイト側としては可能なレベルで、ユーザーをグルーピングしたり、一人ひとり個々に識別した上で、LTV(顧客生涯価値)を最大限に高められるように顧客育成を図りたいところです。

そのためには、どのようにユーザーが行動し、LTVの高いお客様に育っていくか、そのために必要な自社の価値は何か、財務的な面も含めて認識しなければなりません。カスタマー・ロイヤルティの向上、顧客満足度の向上も当然重要にですが、売上につながらない部分でいくらロイヤルティや満足度を高めても成果に繋がらなければ結果はみえてしまいます。

顧客と向き合い、顧客育成を行う中で、いつ、どんな商品やサービスを提供すれば、ロイヤルティや満足度の向上につながるかを設計しておくことが重要なのです。

それでは、どのような設計のイメージを持てばいいのでしょうか。ユーザーシナリオに必要な3つの行動(集客、購買、再訪)を大まかに分類した図でご説明します。

 ECにおけるユーザーシナリオ

顧客化シナリオ

ユーザーが来訪するまでの経路を示した「集客」、来訪した後にできるだけ多くのお客さまに商品を買って頂く「購買」、一度購入してくれたお客様に再びサイトを訪れて頂く「再訪(リピート)」、それぞれのプロセスではユーザーが求める情報が異なりますので、ユーザーシナリオを基にしたサイトを設計します。

さらに、設定したシナリオの中で変化するユーザーニーズに対して、企業は何をすべきなのか、ECサイトでは何ができるのかを明確化します。

いずれのプロセスも重要ですが、赤枠に示した「購買」に関する行動を最適化しなければ、「集客」や「再訪」にいくら力を注いでも結果は出せません。
購買行動を中心とした、このプロセスを最適化する事で、企業はECサイトを利用するユーザーに満足体験を提供することができ、結果として売上向上につながります。

購買行動の最適化は、ユーザーのニーズを満たすために最適化された情報設計とサイト内の導線を作る必要があります。
「情報がきれいに整っていれば、それでいいのか」というとそうではなく、ユーザーのニーズや行動に配慮したサイト設計がいかに実現できるかが求められてきているのです。

(これらを踏まえていくと、サイト設計に重要なコンセプトも自ずと決まってきます。)

ユーザーに経験してもらい、満足してもらう設計、いわゆるユーザーエクスペリエンスの向上は、ECサイト設計の根底にあり、その意識を高めることが成功に導くポイントになっていくでしょう。

ECサイトにおけるユーザーエクスペリエンス向上

ユーザーエクスペリエンスの向上のためには、ユーザーのニーズや行動に着目し、サイト内外での行動を分析するなどして、顧客の利用シーンに合わせたECサイトを構築していくことが求められます。
まず、一般的なECサイトに備わっているページのカテゴリと、それぞれの役割を分類してみます。

ページのカテゴリと役割

認知フロー

ここでは、おおまかにページのカテゴリを「TOPページ」、「検索ページ」、「商品ページ」、「カートページ」として分類してみました。(集客は初期の行動がサイト外部ですので外して考えます。)

まず、「TOPページ」についての留意点について説明していきます。

TOPページはECサイトの顔

さまざまな要素が留意点として考えられますが、8つほどあげてみます。

TOPページは、ユーザーが最初に目にするコンテンツ、すなわちECサイトの「顔」です。

その為、特にファーストビュー(画面で最初に表示される部分)で、ニーズに合ったページを表示することで興味を持ってもらうことが重要となってきます。

TOPページ設計の上で必要な8つの留意ポイント

  1. 検索窓の機能
  2. 人気ランキング
  3. カテゴリーの一覧性
  4. トップ画像の具体性
  5. 新着情報
  6. 電話番号
  7. 現行サイトの企業情報
  8. ソーシャルメディア連携

以上の8点は、主なTOPページの設計における留意点です。

 「8つの留意ポイントを踏まえたECサイト例」

ワイヤーフレーム 番号

(この画像やコンセプトは、参考例です。)


1.検索窓の機能

「サイト内検索」は有効に活用されていますか?
検索機能において重要なことは、ユーザーが検索したい条件で容易に検索ができること、そして検索をした結果を絞り込むことができることです。

単に検索できれば良いというわけではなく、検索性が悪ければかえってユーザーが使いづらいと考え顧客満足を得られません。

特に具体的な商品・サービスをピンポイントで探しているユーザーにとっては、クリック数、遷移画面数を減らせる有効な手段となります。

併せて検討したいのは、検索したい条件を商材ごとの特色に合わせたり、ニーズによる検索、価格帯など複数のニーズに対応した検索への配慮も必要です。


 2.人気ランキング

人気ランキングには必ず商品画像を併せて表示しましょう。テキストだけで作られた人気ランキングに比べて、より直感的に商品イメージを伝えられるため、クリック率を高めることが出来ます。また、さらなる効果アップを狙うために商品のキャッチコピーや説明文なども記載すると良いでしょう。「この商品を詳しくチェック!」などの思わず続きを見たくなるようなアンカーテキストでリンク付けを行い、商品ページへとアクセスを誘導します。
人気コンテンツへの導線を強化する手段としては有効である為、その効果を高めるには、検索ボックスと並列で「よく探されているキーワード」などの表現でまとめてみるのもいいでしょう。
商品ランキングは、ECサイト内で1つ存在すれば十分ですが、さらにカテゴリごとにランキングを細分化させることで、よりユーザーのニーズに合った情報提供が可能となります。
また、詳しい説明が求められない商品に関しては、価格をしっかりとランキングコンテンツ内に表記した上で、直接カートに商品を入れることができるような仕組みも検討しましょう。


 3.カテゴリー設計

商品・サービスのカテゴリーは種類別や目的別などに分類する方法が一般的に用いられており、ユーザーがイメージできる商品ラインナップやユーザーニーズを軸とすることでいわばメニュー表のような役割をもたらします。

階層やバリエーションは少ない方が一見すると迷いづらい印象をうけますが、かえって商品一覧ページに数多くの商品が並んでしまい、結果として目的の商品が探せずに離脱が生じる要因となります。

また、「在庫処分」や「大幅ディスカウント」など店側にマーケティング戦略上、売りたい商品が存在するとき、売りたい商品が必ずしもユーザーにとって買いたい商品でないことも意識すべきです。

このような時はカテゴリに含めずに、別の手法(メルマガなど)で訴求するのも一案です。


4. トップ画像は具体的な訴求を

トップページに掲載する画像は、サイトの強みをユーザーに伝えるのに効果的ですので、ブランディングに有効なイメージ的で抽象度の高いものに限らず、数値などを含めてより具体的な訴求を入れることも手法として考えられます。

ECサイトの場合、ブランドイメージも大切ですが、ユーザーに安心して買物できるサイトであることを認知してもらうために、抽象的な言葉よりも具体的な数値(利用者数、実績など)や特徴を端的に伝えたほうが信頼感につながります。


5. 新着情報

ユーザーは、より新しい情報に魅力を感じます。さらに、自分にとって役立つ、面白い情報を常に求めています。

訪問するたびに新しい情報や有益なコンテンツが提供されているサイトは、固定化された情報や無機的な情報しか無いサイトと比較して大幅に魅力が高まり、ユーザーの「関心」を高めることができます。

新しいコンテンツを提供しつづける業務は、ECサイト運営者にとって本業の範囲に含まれないことが多いため蔑ろにされがちですが、リピート向上などマーケティング的な成果に結びつく重要な役割を持っています。


6.電話番号

ユーザーがアクションする際の選択肢はできるだけ多く用意しておきたいものです。

PCユーザー、スマホユーザーのためのECサイトですから「電話番号は不要」と考えがちですが、以下のようなニーズは常に存在しています。

「質問があるけどe-mailを送るのは面倒だから電話で聞いてしまいたい。」

「間違った商品が届いたときにメール以外の連絡手段があると安心する。」

「料金についての情報が見当たらなかったので電話で聞けるなら聞いてしまいたい。」

こうしたニーズのあるユーザーにとっては、次のアクションにつながるコンテンツとして機能します。。


 7. 現行サイトの企業情報

会社情報や、特定商取引法に基づく表記、プライバシーポリシーなどECサイトを運営するために必要な情報は必須です。たまに会社名もしくは責任者名を表記していないサイトを見かけますが、これがなければ法律違反になってしまう可能性があります。

また、現行サイトの企業情報をユーザーに閲覧させることによって、サイトへの信頼感が増加します。


 8.ソーシャルメディア連携

ユーザーは、気に入った商品、お店の情報を、利用しているソーシャルメディア・SNSに対して伝達してくれる可能性があります。弊社の経験上、トップページのシェアボタンなどは利用されるケースが少ないですが、キャンペーン情報や珍しい商品のページからシェアされるケースは見かけることが多くあります。

どのソーシャルメディアを活用するかは、自社の公式アカウントの有無なども勘案しながら決定するとよいでしょう。

最近では、twitterとfacebookを中心に連携する企業が主流ですので、最低限で始めたい場合はその2つからスタートしたらいかがでしょうか。

公式アカウントの運営が可能な場合、コアなファン、コアなネットユーザーなど複数のグループに対して直接のコミュニケーションが可能になりますので、ブランディングやCS向上に寄与する可能性があります。

facebookの公式ページでは、商品とはことなる雑誌感覚で閲覧できるページを用意したり、楽しめるファンページを目指すことも重要です。


まとめ

いかがでしたでしょうか?

ECサイトを運用する上でTOPページに必要な基礎的な事項をリストアップしました。

ここに挙げたことは一例ですので、実際にはユーザーごとに良いユーザビリティ、ユーザーエクスペリエンスを追及していく必要があります。
このリストは、配慮の必要な項目のチェックリストだと思ってご参考にして頂けると幸いです。

弊社では以下のようなことでお悩みのお客様に解決策をご提案致します。ご気軽にご相談ください。

  1. Web(スマホ)サイトの現状の課題を可視化したい
    • ECサイトの売上向上、アクセス向上、リピート率向上など専門家視点で現状の課題を明確にします。
  2. 競合と比較し自社のサイトの現状を把握したい
    • 競合のWeb・スマホサイトと比較し自社サイトの現状の評価を可視化し課題に対してどう取り組んでいくべきか優先順位と運営方針を明確にします。
  3. ユーザーが実際に利用する際にボトルネックとなる課題を把握したい
    • ユーザーが実際にWeb・スマホサイトを利用する行動を観察し、ユーザーニーズと操作性の課題等を明確にします。
  4. 現在の制作・運用に関わる人達とは別の客観的な視点を持った人に評価をしてもらいたい
    • マクロ・ミクロ・トレンドの視点も含め、目標達成するためには客観的な視点が重要となります。客観的視点から改善点を明確にします。
  5. コンペやリニューアル提案の時に客観的な評価分析をつけたい
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D4DRの広報PR担当です。webやソーシャルメディアを通じて、ITビジネス、デジタルマーケティング、各種データ分析、CRM、ソーシャルメディア分析などの消費者インサイト発見に関する情報を発信しています。

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