シンクタンクFPRC マーケティング FA(ファクトリーオートメーション)業界の市場動向 - メーカーからソリューションメーカーへの転換

製造業は国内GDPの約2割を占める基幹産業ですが、生産現場では若年(35歳以下)就業者数は減少傾向にあり、正規雇用者数の充足度では全製造業の60%が不足であると認識しています。
その中で、企業では産業競争力を高めていくために、生産技術の発展を背景に、ファクトリーオートメーションの導入を進めており、ファクトリーオートメーションの市場は拡大を続けています。

一方で、近年ではハード面を中心とした生産技術の発展に加えて、IoT/AI/クラウドに代表されるデジタルテクノロジーの進化により、従来の生産現場の自動化の枠を超えた価値を提供する(享受する)スマートファクトリー化が進んでいます。

本記事では、FA業界市場レポートとして、同業界を取り巻くマクロ環境の動向、業界構造、主要企業の現在の取り組み、事業計画をもとに、今後の注目点をまとめていますので、ご参考としてください。

FA市場の動向

日本のFA市場は2024年の228億米ドルから、2033年には1,201億米ドル(CAGR 18.1%)に達すると予測されています。
成長の源泉となる要素は、従来の産業競争力に主眼を置いた生産現場の自動化に加えて、事業承継やエネルギー対策などを実現するために、インダストリー5.0として持続可能な産業を目指すことを目的とした導入が進むと考えられています。

国内製造業における生産現場でのデジタル技術の活用状況をみると、2019年時点では18.5%に留まっていましたが、2023年には83.7%まで拡大しています。
人手不足への対策に加え、プロセスマネジメントによる業務効率化、製造品質の向上、設備保全、エネルギーマネジメントなど様々な目的でデジタル技術の活用が進んできています。

政策面でも後押しがあり、柔軟な生産対応、労働力不足、省エネ・CO2削減対策、グローバル競争力の強化など、ファクトリーオートメーションは幅広い分野でその導入効果が期待されています。
一方で、部品調達などのサプライチェーンのリスク、サイバーセキュリティ対策、安全規定への対応など、導入に際して多くの課題が山積している点にも留意が必要です。

デジタル技術を活用したスマートファクトリーへの拡大

近年では、従来のデジタル化から一歩進み、生産現場を横断して連携し、生産体制の自律的な柔軟化・最適化、省人化、付加価値提供を実現するスマートファクトリー化が進んできています。

スマートファクトリーでは、AI・IoTを活用し、従来のデジタル化(システム)やファクトリーオートメーションを融合し、工場全体の自動化・効率化を図ることができます。
デジタル化された生産現場と業務システムの間にIoT/AIを介在させることで、需要の増減や資材の調達状況などに合わせて、より柔軟かつ最適な生産体制を実現することができるようになります。

FA業界主要企業の実績

FA業界の企業に目を移すと、主要20社で計7兆円強の市場を形成しており、22年度→23年度で105.9%の伸長となっています。
中国の成長鈍化というマイナス面の影響があるものの、EVや半導体などの成長産業と自動化ニーズの拡大に牽引される形で市場の成長がみられています。

営業利益率(2023年度)では、売上高上位3社が揃ってTOP3にランクインしています。特に、キーエンスは売上・利益ともに一歩抜きんでており、専業企業としての強さが窺えます。

FA業界主要企業のバリューチェーンの強み

主要各社ともに、顧客の課題・ニーズを起点とした現場密着の商品開発、そしてグローバルでの現地製販体制が、国際競争力と持続的成長の源泉となっていることが窺えます。
従来から培ってきた技術力に加え、イノベーション人材、グローバル人材を育成する独自のプログラムにより、次世代を担う人材育成への取り組みも行っています。

FA業界の今後の方向性

近年では、従前からの強みとして培ってきた製品力・技術力にAI/IoTを取り込み、プロダクトにデータの収集・通信の役割を担わせることにより、データを活用したソリューションを展開・強化する動きがみられます。
このソリューションにより、生産現場のみならず、バリューチェーン全体の最適化と付加価値の提供を図ることで可能となります。
FA企業にとっては新たな収益の柱となり、一方で導入企業(生産企業)側では産業競争力のみならず持続可能性の向上に寄与するものとなります。

主要企業の動向、社会・市場や顧客企業からの需要を鑑みますと、FA業界の今後のキーワードとして次の3つが考えられます。

  • 【S】ソリューション
  • 【S】サステナビリティ
  • 【G】グローバル

本記事の詳細ならびに続きは、公開資料「FA業界市場レポート ~メーカーからソリューションメーカーへの転換」をご覧ください。

資料は以下よりダウンロードいただけます。

FA業界市場レポート

■市場動向サマリ

■市場全体の動向
・市場規模推移
・製造業の抱える課題
・FA導入への期待、政策動向
・スマートファクトリーの構成全体像
・FA企業ランキング

■企業比較:事業実績(主要3社)
・企業FACE情報
・売上高推移
・地域別実績
・事業の特徴
・バリューチェーンの特徴・強み
・人材育成への取組

■今後の展望
・国内大手企業の中期経営計画
・業界全体の今後の動向

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Mikio Aaskawa

マーケティングエージェンシーや制作会社にて各種リサーチ・分析業務を経験した後、2009年よりD4DRのシニアアナリストとして、データドリブンのマーケティング支援に従事。現在はプリンシパルとなりプロジェクトリーダー兼アナリストとして、顧客視点で企業のマーケティング戦略立案や課題抽出、アクションプラン立案を支援している。

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