家庭平和はプロジェクトマネジメントで守る

「仕事のスキルを家庭でも使うべき」と言う、ある女性コンサルタントの、家庭版プロジェクトマネジメント術をご紹介します。

平行線を交わらせる

どんな夫婦も必ず
「夫が子育てをやってくれない」
というコンフリクトがおきます。夫自身はとても積極的に関わっているつもりであっても、です。

妻「ちょっとくらい察してよ」
夫「言ってくれればよかったのに」

という並行線。

そこで家庭平和の為に、大概のナレッジワーカーが持つスキルを使わない手はありません。

今回オススメの手法は「プロジェクトマネジメント」。

もちろん、この場合
プロジェクトリーダーは「女性(妻)」で
メンバーが「男性(夫)」というのが平和な形。

家事や子育てにおいて夫も自分と対等な立場にいるはずだと考えるから、いろいろなことを「やってくれない」と妻側のストレスがたまってしまうのです。そうならないためには、女性がリーダーとして、プロジェクトの目的、ねらい、工程管理などを整理し、男性にタスクを割り振るのです。女性(妻)は、「関わってほしい」「察してよ」と言いながらも、実は何がどうなったかを把握はしたいもの。大好きな子どものことだからこそ、子育てに関することは全体を把握しておきたいのです。

そうであれば、女性側がプロジェクトを統括するのが一番。

「私達二人の子どもだから、あなたもそう思う(それをする)のは当たり前じゃない」
というのは妻の思い込みなのです。だって、夫は察せないのですから。

具体的な指示の出し方の例は以下の通り。
「学校の先生との二者面談では、このスタンスで話をしてね。」
「ゴミをまとめて玄関に置いたので、明日の朝、ゴミ捨て場へ持っていってね。」

こんなふうに、タスクとそれを実行する段取りや期限を明確にしていくのです。

そうすると、今まで
「せっかく手伝っているのに、なぜ怒っているのか分からない。やってほしいなら言ってくれればいいのに」と、すっかりやる気が削がれてしまっている夫との関係もスムーズに。

妻側も自分が全体を統括しつつ、夫がタスクを達成するので、イライラせずに済み、家庭内には平和が戻ります。

そして、ときどき「中長期的な目的(スコープ)」を確認することも忘れずに。

「子どものうちは体力をつけることが最優先だよね」など、プロジェクトリーダーとメンバーの間でスコープを把握できていれば、「だから、今の時期に大切なのはたくさん体を動かして遊ばせることだよね」と現在のやるべきこと・仕事に関する意識合わせもスムーズになります。

妻(プロジェクトリーダー)は協力をしてほしい。でも、自分が満足する動きを勝手に期待するだけでは夫のモチベーションは上がりません。コンサルタントの仕事のように、プロジェクトの目的を明確にし、メンバーの強み・弱みを見極めながら具体的にタスクを渡す。そうすれば、あなたの夫は結構「できる奴」に変身するのです。 

最後に彼女がこの手法を成功させる一番の秘訣を教えてくれました。
「妻がこんなふうに考えて行動しているなんて、夫に気づかせないことね(笑)」

画像: 平行線を交わらせる
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Sho Sato

D4DRアナリスト。Web分析からスマートシティプロジェクトまで幅広い領域に携わる。究極のゆとり世代の一員として働き方改革に取り組んでいる。

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