鬱をよせつけないナレッジワーカーのメンタルコンディショニング

ナレッジを駆使するためのメンタル/フィジカル両面のコンディションの維持は、ナレッジワーカーラの恒常的な課題だ。

お酒を飲んでウサを晴らすのが一番、といった意見もありそうだが、多頻度になるとメンタルは改善して、フィジカルな問題が生じては本末転倒。

多忙な毎日と限られた週末で、どう万全のコンディションを実現するか。血液検査の値や体重を気にする方も多いはずだが、今回は“考える”能力を高いレベルで保つための、メンタルなコンディショニングの方について述べていく。

ナレッジワーカーの多くは不定形な課題・問題を解く、ある意味で特殊解を見出す様な毎日を過ごしている。定型的な処理でない仕事、それは創造力と挑戦する意欲を必要とする業務でもある。一番避けなければならないのは、プレッシャーに負けて後ろ向きの思考サイクルに陥ること。言い換えれば“鬱”的な方向に自分を向かわせないことだ。

薬品などで鬱的な心理状態への対処する方法もあるが、できれば、自然なかたちで対応しておきたいところだ。今回はナレッジワーカーの端くれとして30年以上過ごした筆者が、効果的だと思えた3つの秘訣を紹介したい。

1)規則的なリズムを持つ運動を生活に組み込む

ウォーキング、登山、ジョギング、自転車の様な規則的なリズムをある程度の時間(時間単位だと理想的)保つ運動を習慣化する。これは鬱症状の対処法としては一般的だが、実に効果が高い。

ポイントは継続できるものを体得すること。これにつきるのではないだろうか。短期間では意味が無い。自分のライフスタイルと相性が最適なものが見つかるまで色々試してみて、自分に合った手法を見つける。

2)外に出て太陽を浴びる、外界を意識化する

「太陽を浴びる」は、だれもができる普遍的な方法で、睡眠障害や他の様々な障害への対処方法としても有名。ただし、多忙なナレッジワーカーは意識しないと難しいかもしれない。

朝オフィスに入り、日が暮れてから外に出る。一般的にはこんな毎日の繰り返しではないだろうか。1日の内、時間を決めて外に出て30分でも過ごし、空を眺める、景色や風を味わう。外界を意識化する。また、1)の運動と兼ねるのも当然ながら効率的である。

3)自分を客観視する時間と機会をつくる

これは意図的に取り組まないといけない方法である。著者は30代前半にラージャーヨガ(瞑想を中心としたヨガ)に接して以来、思いついた時に瞑想することを生活に取り入れてきた。呼吸法や座禅も同様の効果を持つ。

前述のランニングや登山、自転車に乗ってある程度の強度で走ることも、実は瞑想的な時間を過ごす方法と言える。自分を客観視する自分をもう1つもつ、それを意識する時間をつくる。これだけで随分と心の安定性は高めることができる。

生活にちょっとした規則性や視点を変えた習慣を取り入れる。これがナレッジワーカーとして良いコンディションを保つ秘訣ではないか、というのが今回の提案だ。

(ナレッジワーカーラボ 編集部)

画像: 3)自分を客観視する時間と機会をつくる
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Sho Sato

D4DRアナリスト。Web分析からスマートシティプロジェクトまで幅広い領域に携わる。究極のゆとり世代の一員として働き方改革に取り組んでいる。

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