【2022年版】BtoB企業のマーケティングにおすすめのMAツール徹底比較

MAツールとは

MA(マーケティングオートメーション)ツールとは、「 顧客の獲得(リードジェネレーション)、顧客の育成(リードナーチャリング)、顧客の分類(リードクオリフィケーション)」というマーケティングプロセスを自動化するツールです。

MAツールを上手く活用することで、マーケティングや営業における業務効率の向上に加え、リード獲得数や営業利益の向上を期待することができます。

MAツール導入のメリット

1. 自動化によるマーケティングの効率化

MAツールを活用することで、導入前までは時間のかかっていた顧客データの整理を円滑に進めることができます。また、チャネルの異なる顧客情報も一元的に収集・分析することが可能になるため、顧客へのアプローチを図るための施策を改善しやすくなり、PDCAを効率的に回すことが可能になります。

2. 人件費削減

MAツールを活用することで、これまで複数人で行っていた顧客データの整理や分類といった作業が自動的に行われるようになり、マーケティングに割くべき人数を減らすことができます。そのため、少人数でもマーケティングを行うことが可能となり、人件費の節約につながります。

MAツール導入の際に留意しておくべき点

1. 導入コスト

MAツールは、非常に便利で高機能であることが多いため、当然コストがかかります。下でも説明しますが、軽い気持ちで導入を考えているとツールの強みを十分に引き出すことができず、無駄なコストになってしまいます。

2.使いこなすことは簡単ではない

使いこなすためには、ツールベンダー企業のセミナーに参加するなどして情報を収集し、さらにペルソナやカスタマージャーニーに合わせた仮説・施策をMAツールにどれだけ落とし込めるかが非常に重要です。また、運用知識を持った人が社内にいない場合には、使いこなすまでに時間がかかることも考えられます。
弊社は様々な企業のマーケティング支援を行っていますが、せっかく高機能で素晴らしいMAツールが導入されているのに、それを上手く活用できていない企業も見受けられます。

MAツール選定の際に検討すべきこと

これから具体的に様々なMAツールを紹介していきますが、当然各MAツールごとに特徴があります。様々なMAツールの中から自社に適した製品を見つけるためには、MAツール導入目的と自社の内部環境をしっかりと把握しておく必要があります。

MAツール導入目的

MAツール導入目的は、新規顧客の獲得やLTV向上、成約率向上など企業によって様々です。ただし、どの企業にも言えることは、自社の現状課題や顧客構造、カスタマージャーニーなどを明確に把握することが必須です。マーケティング戦略がしっかりと定まっておらずMAツール導入を決定してしまうとほとんどの場合、その導入は失敗に終わるでしょう。

自社の内部環境

『MAツール導入の際に留意しておくべき』でも述べましたが、MAツールの力を最大限に引き出す運用が重要になります。そこで自社に使いこなせる人材はいるか、どの程度のコストを投下できるか、などを把握しておく必要があります。

結局、『MAツールの活用』とはマーケティング戦略に基づくマーケティング施策の一部です。そのため、重要なのは3C分析やSTP分析などをしっかり行いたてるマーケティング戦略であり、それがしっかりとある企業であればMAツール導入で失敗することは少ないでしょうし、逆にない企業は失敗する可能性が高いでしょう。

次章からMAツールをいくつか紹介していきますが、『MAツールを導入するだけで全てが上手くいくわけではない』という視点で是非お読みください。

MAツール紹介

① SATORI ~株式会社SATORI~

出展: https://satori.marketing/

“リードを獲得するための機能も充実したツール”

SATORIは、日本国内で初めて開発されたMAツールであり、800以上の企業が導入しています。匿名顧客に対するアンノウンマーケティングの機能が充実しており、名前やメールアドレスが分からない匿名顧客(Webサイトに訪問した顧客のうちの約97%)に対してプッシュ通知やポップアップ機能を使ってアプローチをすることができます。従来のMAツールがもつリードナーチャリング機能に加え、リードジェネレーションのための機能も十分に備わっているといえるでしょう。また、セグメント分類機能や顧客一人一人に合わせたリコメンド機能により、アンノウンマーケティングで獲得した顧客へのナーチャリングを行うこともできます。導入費用は、初期費用が300,000円~、月額費用が148,000円~となっています。

主な特徴・機能

  • 特定の行動や条件に属するユーザーをグループ化する顧客のセグメント分類機能
  • 任意のセグメントに当てはまる見込み顧客の数や推移をレポートする機能
  • 匿名顧客にアプローチするプッシュ機能やポップアップ機能

導入事例

出展: https://satori.marketing/usecase/caster/

② Marketo Engage〜アドビ システムズ 株式会社〜

出展: https://jp.marketo.com/software/

“豊富な機能で、あらゆる用途に適したツール”

Marketo Engageは、ウェブ・メール・イベント・SNS・モバイルなどのあらゆるチャネルに対応し、顧客のスコアリング・分析を行うための機能が備わっています。さらに、マシンラーニングによる顧客一人ひとりの分析やデータの視覚化・インサイトの把握などの幅広い機能も備わっています。こうした網羅的な機能により、BtoBやBtoC、業種業界や従業員数問わず、あらゆる企業で導入されています。その結果、世界39ヶ国、6000以上の会社に導入されている実績を持ちます。また、Marketo Engageは、顧客のエンゲージメントを重要視しており、顧客一人一人のカスタマージャーニーに沿った関係構築を行うことができます。外部ツールとの連携も非常に容易であり、既存のシステムやデータと合わせた利用も可能です。導入費用は、各企業が利用する顧客データベースの大きさにより異なります。

主な機能・特徴

  • 顧客個人にあったコンテンツを把握し、顧客が望むコンテンツを自動で提供する機能
  • 施策やキャンペーンごとにROIを数値化し、より効率的な施策やキャンペーンを特定する機能
  • 利用しているSFA/CRMとの連携によるデータの蓄積や分析を行う機能

導入事例

出展: https://jp.marketo.com/customers/bell-face2.html

③ SHANON MARKETING PLATFORM 〜株式会社シャノン〜

出展: https://www.shanon.co.jp/products/

“オフラインイベントに適したツール”

SHANON MARKETING PLATFORMは、統合的な顧客データ管理やマーケティング業務全体の自動化・効率化をクラウドで実現するMAツールです。SHANON MARKETING PLATFORMは、オフライン(セミナー、イベント、名刺交換履歴、コール履歴)でのマーケティング施策をより効率的にします。例えば、セミナーにおける申込フォームの作成や申込フォームのデータを管理しWebのアクセスログとの紐付けをする機能・イベントにおけるタイムテーブルページの作成や来場受付、受講票の発行機能があります。こうした機能により、数万人規模の煩雑になりやすいセミナーやイベントの運営作業を効率化することができます。S導入費用は、初期費用が100,000円から、月額費用が50,000円からとなっています。

主な機能・特徴

  • エントリーフォームやランディングページなどのコンテンツの作成機能
  • セミナー運営に関する煩雑な作業を解消し、業務を効率化するためのセミナー管理機能
  • オフラインイベントで交換した名刺管理機能

導入事例

出展: https://www.shanon.co.jp/case/manufacture/renesas/

④ Pardot 〜株式会社セールスフォース・ドットコム〜

出展:https://www.salesforce.com/jp/products/marketing-cloud/marketing-automation/

“カスタマージャーニーが複雑なBtoB向けのツール”

Pardotは、マーケティング活動とセールス活動を連携させ営業活動の最大化を目的とている点が特徴のMAツールです。充実した機能として、Webトラッキング・スコアリング・グレーディング(高い確度でのリードの抽出)があります。このような機能により、顧客データを詳細に把握し、顧客とのより深いエンゲージメントの実現を狙うことができ、検討期間が長期化しやすくカスタマージャーニーが複雑化しやすいBtoBビジネスでの活用に向いているでしょう。また、セールスフォース・ドットコムが提供する他のツールとの連携が可能で、「Sales Cloud」というCRMツールとの連携により顧客接点プロセスの全体を管理することができます。月額費用は150,000円からとなっています。

主な機能・特徴

  • Webトラッキングなどによる見込み顧客の動向把握機能
  • アクティビティデータをもとに、リードの見込み度合いを直感的に判断できる機能
  • 顧客データから分類したセグメントごとにキャンペーンを実施する機能

導入事例

出展:https://www.salesforce.com/jp/customer-success-stories/necmp/

⑤ Kairos3 〜カイロスマーケティング株式会社〜

出展: https://www.kairosmarketing.net/

“顧客ニーズをより正確に把握できるツール”

Kairos3は、非常に使いやすい機能となっているため、名刺やセミナーなどのオフラインからWebサイトやメールなどのオンラインまでの顧客情報を簡単に取り込むことができます。また、収集した顧客データを一元管理し、顧客個人単位での見える化も非常に簡単に行うことができます。そのため、顧客一人ひとりの情報を把握しやすく、顧客の持つニーズをより深く知ることができます。Kairos3の導入費用は、初期費用が10,000円から、月額費用が6,000円からとなっているます。使いやすさから、サービスの継続率は98.3%となっています。

主な機能・特徴

  • オフラインでのセミナーや名刺交換で得られる顧客情報管理機能
  • 顧客一人ひとりのデータを可視化し、スコアリングする機能
  • 得られた顧客情報をもとに顧客をセグメント分類する機能

導入事例

出展:https://www.kairosmarketing.net/marketing-automation/showcase/asimov-robo

⑥ BowNow 〜Mtame株式会社〜

出展:https://bow-now.jp/

“使いやすさを追求したツール”

BowNowは、利用することが難しいとされるスコアリング機能とシナリオ設計機能を省いた非常にシンプルな機能のツールです。シンプルなツールであるため、導入コストが非常に低く、導入期間も非常に短いという特徴があります。また、導入が容易であることから、人的リソース・リード数・コンテンツ量など、自社の状況に合わせたミニマムな活用が可能です。こうした特徴に加えBowNowは、ステータス管理とリード管理の業務フローを自動化した機能を持ちます。これにより、見込みの高い顧客に対してアプローチし、効率的に商談に持ち込むことができます。BowNowの導入費用は、初期費用がかからず、月額費用が5,000円からです。導入費用が高くないことから、MAツールを初めて導入する企業も活用しやすいツールです。

主な機能・特徴

  • 顧客の情報からリードステータスを自動変更する機能
  • アポ見込み顧客や案件見込み顧客の発見をアラート通知する機能
  • 顧客の情報をログイン時に自動的に更新するダッシュボード機能

導入事例

出展: https://bow-now.jp/media/cases/LIG/

⑦ Oracle Eloqua 〜Oracle Corporation〜

出展: https://www.oracle.com/jp/marketingcloud/products/marketing-automation/

“購入担当者・意思決定者・利用者などのあらゆる顧客をマネジメントできるツール”

Oracle Eloquaは、Eメール・ディスプレイ・検索・Web・モバイルなどのあらゆるチャネルで、顧客情報を収集・管理することができます。また、得られた顧客情報から顧客一人ひとりの属性を把握し、各個人にあったキャンペーンを実施する機能を提供しています。そのため、購買担当者・意思決定者・利用者全員のニーズを把握する必要があるBtoB企業に適したツールでしょう。顧客一人ひとりのニーズを正確に把握し、適切なタイミングで各顧客に合ったキャンペーンを実施することにより、顧客のエンゲージメントを効率的に向上させられます。Oracle Eloquaの導入費用は、月額200,000円からとなっています。

  • 顧客から得た情報からのターゲティングやセグメンテーションを行う機能
  • 顧客ごとに適したキャンペーンを管理する機能
  • あらゆるチャネルにおける顧客情報の管理と顧客スコアリング機能
出展: https://www.oracle.com/jp/applications/customer-experience/marketing/success-stories/nec/

Marketing Hub〜HubSpot Japan 株式会社〜

出展:https://www.hubspot.jp/

“無料で導入できる試運転に最適なツール”

Marketing Hubは、顧客にWebサイトのインバウンドマーケティングを効率化するための機能が数多く備わっています。顧客に訪問してもらうための自社コンテンツを作成できる機能や、ドラッグ&ドロップのみでランディングページやEメールのテンプレートを作成することができる機能、最新の検索エンジンに合わせたSEOの改善点がリアルタイムで表示される機能などがあります。コンテンツマーケ等を積極的に行っている企業に適しているでしょう。また、無料で利用を開始することができるため、自社の仮説や施策にMAツールを組み合わせることで、どれだけの効果を得られるのかなどの検証を行うといった用途での利用が見込めます。MAツールを導入したことがない企業やMAツールを使いこなせるかを懸念している企業向きのツールでしょう。

主な機能・特徴

  • 多くの顧客に訪問してもらうための、より良いCTAを作成する機能
  • ターゲットの目に止まるタイミングでソーシャルメディア配信できる機能
  • トラフィックの多いキーワードを把握し、最新の検索エンジンを把握する機能

導入事例

出展: https://www.hubspot.jp/case-studies/vcube

MAツール比較表

最後に

冒頭でも述べましたが、MAツールを導入するだけではマーケティング活動の改善にはならず、使いこなしてこそMAツールのメリットが発揮されます。
「自社に適しているMAツールは?」や「そもそも自社にMAツール入れる必要がある?」といった疑問をお持ちの方は是非一度D4DRにお声がけください。
弊社はツールベンダーではないので、お客様企業の課題や内部状況をお聞きした上でお客様企業にとって最適な方法をご提案いたします。

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Sho Sato

D4DRアナリスト。Web分析からスマートシティプロジェクトまで幅広い領域に携わる。究極のゆとり世代の一員として働き方改革に取り組んでいる。

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