ブランドへの反響も絵文字で評価する時代!?石油業界ではネガティブな絵文字が半数超えのブランドも出現。(海外SNS動向)

 日本発祥の文化で世界に普及したものの中に絵文字があります。2015年4月の日米会談に先立った、歓迎式典でオバマ大統領が「世界的に普及した日本生まれの文化」の一つとして絵文字を挙げました。また、英オックスフォード辞書が2015年の流行語として、絵文字(😂:嬉し泣き)を選んだことから、世界中に絵文字が普及していることがわかります。Emoji社の調査(2015年)によると、世界で92%のオンラインユーザーが絵文字を利用しているようです。絵文字は感情を伝える国際共通言語として、コミュニケーションに欠かせない存在となっています。

 最近では、企業がTwitterやInstagram, Facebookなどのソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)上で絵文字を使って情報を発信したり、ユーザーとのコミュニケーションを行ったりする場面を多くみるようになりました。2016年にBraze社が行った調査によると、2015年1月から2016年3月の期間で絵文字を利用したマーケティングキャンペーンの実施数が777%!増加したと報告しています。このように、企業による絵文字利用したマーケティング活動も広がりをみせています。

 

英語版Facebookでは絵文字使用率が年々増加傾向

 NewsWhip社が調査した、英語Facebook記事のヘッドラインにおける絵文字使用率変化(図. 1)によると、ヘッドラインに絵文字が含まれるものが2017年は2015年と比べると約8倍に増加したことがわかります。

(図. 1 Facebook記事のヘッドラインにおける絵文字使用率の変化。2015年, 2016年, 2017年における9-11月の獲得エンゲージメント数上位100投稿のヘッドラインに絵文字が含まれている数を集計。アメリカ・イギリス・アイルランド・オーストラリアの全英語記事を対象。出典:Newswhip Webページ )

 また、同様の調査からニュース配信アカウントが投稿したヘッドラインにも、絵文字が多くなっていることがわかりました。2015年時点では絵文字が含まれた記事は見られませんでしたが、2017年では100件のうち、22件見られるようになっています。Facebookで絵文字の使用率が増加しているように、TwitterやInstagramなどの他のSNSでも絵文字の使用率が増加している可能性があります。

(図. 2  Facebookにおけるニュース発行者の絵文字使用率の変化。2015年, 2016年, 2017年の9-11月における獲得エンゲージメント数上位100投稿のヘッドラインに絵文字が含まれている数を集計。アメリカ・イギリス・アイルランド・オーストラリアのニュースアカウントの英語記事を対象。出典:Newswhip Webページ )

企業発のコミュニケーションにおける絵文字の利用

 前述のように、企業のマーケティングにおける絵文字利用率は急拡大すると同時に、公式アカウントの投稿でも絵文字が多く使われています。絵文字発祥の地、日本においても、企業は絵文字を使って投稿しています。(図. 3)

(図. 3 企業が事業宣伝に絵文字を使った例 出典:富士通Twitterアカウント)

 絵文字を使用することで、ユーザーに対して親近感を抱かせ、企業とユーザーの関係性を向上させる働きがあります。海外では、アメリカのビール会社であるBud Ligh社はアメリカ独立記念日の7月4日に、自社商品であるビールの絵文字などを使い、絵文字だけで作成したアメリカ国旗をツイートしました。(図. 4)

(図. 4 2014年の7月4日にBud Lightが投稿したツイート 出典:Bud Light公式Twitterアカウント)

 

 このツイートは、13万回以上のリツイートと10万以上の「いいね」を獲得し、大きな話題を呼びました。

 

絵文字からユーザーの本当の感情を読み取る

 自社の商品やサービスの評価を分析する手段の一つとして、SNSに投稿されたクチコミを収集・分析する方法があります。しかしSNSに投稿された文章は一般的な文章表現と違い、短文であるために文脈が見えづらかったり、独特の言い回しを用いたりするなど、ユーザーが抱いている本当の感情がわからない場合があります。例えば、皮肉を言っている場合などは、文章を機械的に処理するだけではユーザーが抱く本当の感情を理解することができません。(図. 5, 6)

(図. 5 ユーザーから投稿された皮肉コメント。文章と絵文字に整合性がない。出典:Synthesio Webページ

(図. 6 ユーザーから投稿された皮肉コメント。出典:Twitter)

 図. 5,6の例では、文章はポジティブですが、絵文字はネガティブな感情を表すものを使用しています。このような皮肉コメントを、文章だけで判断し、ユーザーから良い評価が得られていると勘違いしてしまうと大変危険です。世界的に絵文字の使用率が増加してきていることもあり、ユーザーの感情を理解するためには絵文字にも着目する必要があります。投稿の真意を理解するには、文章と絵文字に整合性があるかどうかを確認することが重要です。

 

絵文字を使った分析例:ポジネガ分析

 ある特定のキーワード(ブランド名や商品名など)に対して、ユーザーがどのような印象を持っているのかを理解するために、投稿文だけなく絵文字を分析することも有効です。調べたいキーワードとともに、ポジティブ(😀、😁、😍など)やネガティブ(🙁、😩😔など)な意味を表す絵文字をユーザーの投稿から収集し、それらの利用率を算出します。それにより、自社ブランドや商品などについて、SNS上でどのような印象を持たれているのかを理解することができます(図. 7)。

(図. 7 絵文字を活用したポジネガ診断:石油メージャーを例に 出典:Brandwatch The Emoji Report)

 

 図. 7 はBrandwatch社が実施した、絵文字を活用したポジネガ分析の例です。この調査では2015年-2017年の2年間でTwitterに投稿された絵文字データを利用しています。このようにSNS上の絵文字に着目することで、ユーザーがどのような印象を抱いているのかを理解することができます。絵文字分析と合わせて、投稿文の文脈を確認することで、なぜポジティブもしくはネガティブに感じているのかを理解でき、今後のマーケティング戦略に応用することができます。

 

 D4DRでは、絵文字の分析も含めて、専門のアナリストがブランドやテーマに応じて最適な分析手法を選択してSNS分析を行っています。TwitterとInstagramの双方から広告戦略、マーケティング戦略につながる分析も可能です。

 

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