激動のコンビニエンスストア業界動向・2016(後編)

(前編はこちら)

オムニチャネル戦略

アマゾンが東京でもプライムナウという最短1時間で宅配するサービスを開始した。これまではネット通販でも朝頼んで夜届くが最短だった中で,1時間という時間は近くのコンビニにすら買い物に行かなくなるのでは無いかというぐらいのインパクトだ。品揃えでも冷えたビールや冷凍食品などもあり,必要になるとすぐに家からコンビニまで買いに行っただろう商品も多数取り扱っている。こうしたネット通販との競争も激化する中で,既存の流通事業者もオムニチャネル化を進めている。中でもセブン&アイは1000億円を投資してグループ各社の商品を朝注文すると夜にはセブンイレブンで受け取れるというサービスを始めた。西武やそごうの百貨店やアカチャンホンポなどの専門店,まだ一部だがイトーヨーカードーの生鮮食品もセブンイレブンで受け取るサービスも始めている。セブンイレブンがグループ全体の受取拠点になるため,利便性を感じる人も多いだろう。こうしたオムニチャネルへの取り組みの投資ができる企業と出来ない企業の差はますます広がる一方になるだろう。そういう意味では多くの流通小売りがますますセブン&アイグループの傘下になっていく流れは増えていくかも知れない。そういう意味でもオムニセブンは巨大化していくアマゾンに対するセブン&アイグループ連合軍の強力な宣戦布告でもある。

一方でファミマはアマゾンの当日受取サービスをスタートしており,アマゾンと組むという選択をしている。また箱ブーンというヤフーオークションへの出品を容易にするサービスを始めており,コンビニ各社のオムニチャネル戦略の違いも見えてきている。

地域毎の違いも出てくるだろう。都会が顧客のスマホでサービスを選んでよりスピードを競うなかで,地方では店頭のキオスク端末やタブレット端末を店舗オーナー達が使いながら高齢者に対応していくというようなスタイルの違いも出てくるだろう。人口減少が進む地域はロードサイド店舗も閉鎖が増えていくだろう。その代わりのチャネルとしてのコンビニの役割が高まるだろう。

 

業界の未来

セブンイレブンの一人勝ちはしばらく続きそうだが,強力なリーダーシップの鈴木会長の退任はやはり組織に与えるインパクトは大きいだろう。ファミマはサークルKサンクスとの統合を決めているが,3強がますます強くなる中こうしたトレンドにのれない中堅コンビニの再編はさらに進むことが予想される。ローソンもPontaと統合されるリクルートや,提携したdocomoなどアライアンスにより異業種を取り込むことでオープンイノベーションを起こしていくことが期待される。

成長を続ける中で物流はますます高度化し,人手不足も加速することが予想される中でロボット接客や配送トラックの自動運転などもコンビニは進む可能性が高い。世界トップクラスの効率的な小売りとしての未来モデルはさらに海外へ輸出されていくことも期待できるため,引き続きイノベーションモデルの優等生としての期待は大きく続いていくことだろう。

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