ちょいみる分析 アニメか?タレントか?ツイッター分析によるCM効果の検証(第2回)  明星チャルメラ「広瀬すずのすず猫」編

2017年12月19日 | ちょいみる分析

タレント起用か?アニメ企画か?CMの反響はどう変わるか?

今回で第9回目の連載となる『ちょいみる分析』は、第7回目の日清カップヌードルの続編。テレビCMの広告効果をツイッター分析を通じて私、藤井が検証してみたいと思います。
●第7回目の日清カップヌードル「魔女の宅急便」

今回の題材は、タレントを起用したCMを代表して2017年上半期CM起用社数ランキング1位・広瀬すずさん出演の明星チャルメラ『人を卒業して猫に?広瀬すずの「チャルメニャ~」CM』を取り上げます。

前期の題材がアニメ「魔女の宅急便」でしたので、対比も行いながら以下の分析項目で効果検証を行います。

◆配信後と配信前のトレンド変化(時系列のツイート数推移)
◆視聴者の関心対象(リツイート数および出現単語数のランキング)
◆視聴者の評価とそのポイント(ポジネガ分析)

映画、ドラマ、CM、モデルと幅広いメディアでの活躍をしている広瀬すずさんですが人気タレントを使用したCMは一体どのような効果をもたらすのでしょうか?
そしてアニメを起用した場合と違いはあるのでしょうか?

視聴者からのコメントが件数ピークを形成

時系列分析

今回、投稿内容をみると明星チャルメラは視聴者による投稿がピークを形成していましたが
日清カップヌードルと比べ話題総件数は、3,301件と少ない結果になりました。
果たして、CM効果はあったのでしょうか?

▼明星チャルメラ
※抽出条件「チャルメラ」 and「CM」「広瀬」「すず」「チャルメニャ」CM関連のみ抜粋 ノイズカット済
※調査期間:2017年3月29日~2017年4月12日
※全件数:3,301件 (RT1,703件)

 

▼日清カップヌードル
※抽出条件「日清」「カップヌードル」ノイズカット済
※調査期間:2017年6月12日~2017年6月26日
※全件数:87,137件 (RT76,680件)

つづいて、リツイートランキングとワードランキングから日清カップヌードルCMとの違いをみてきます。

話題量は少ないのに購買行動を引き起こす効果があった!?

リツイートランキング

タレントを起用したCMは視聴者にどのような影響や反響をあたえているのか?
まずは、リツイートの多かったツイートのランキングから、投稿者(配信元)とRT比率を確認してみます。

 

▼明星チャルメラ

▼日清カップヌードル

 

 

上記のように、明星チャルメラのCMに関連してリツイートの多かった主な投稿者(配信元)は以下の2つでした。

  • 出演俳優の芸能事務所公式アカウント
  • 広瀬すずのファン情報サイト

公式サイトやキャスト/関係者のツイートが多くリツイートされる傾向は、日清カップヌードルと類似しています。
ただ、全ツイートに占めるリツイート数の比率(リツイート率)でみると、日清カップヌードル88%(総件数87,173件,RT数76,680件)
に対し明星チャルメラ52%(総件数3,301件,RT数1,703件)と差があります。
これは、CMを実際に視聴した人のツイートなど個々人の反響が多かったことを表します。

ワードランキング

続いて前回同様にツイートに含まれる出現単語を抽出し、ランキング化してみました。
視聴者がどのような単語を用いてツイートしたかを知ることで反応したポイントを探ることができます。

 

リツイート数上位の文章に含まれている単語が多く出現していますが、そのほか「すずネコ」「食べ」「@Suzu_Mg(広瀬すずのアカウント)」などリツイート上位の文章にはない単語も多く使われています。
特に「食べ」については「食べる」「食べたい」「食べた」と購買行動に結びついた単語ととらえることもできます。
他にも「買う」「買いたい」などの単語も含めて購買関連の単語を含むツイートの比率を比較したところ、日清の0.3%に対して明星チャルメラは17%に達しました。
このように明星のCMは、ツイート件数は相対的に少ない反面、購買につながる反響のシェアが高かったことになります。

起用タレントの好印象が商品評価にもつながる?

ポジネガ分析

▼明星チャルメラ

※100件のサンプリングデータを目視判定

 

▼日清カップヌードル

 

 

 

 

 

 

 

 

※100件のサンプリングデータを目視判定

 

つづいてポジネガ比率でみると明星の方がポジ率が高く、ネガ率は低くなっています。
ポジティブな投稿の中には商品パッケージの画像をアップするなどネコに扮したタレントがフックになった投稿がみられました。

 

 

では、ポジティブなツイートをした人達はどんな人たちなのでしょうか?
ポジティブなツイートをした人の趣向性を調べてみました。

ユーザーの趣向性

「可愛い」などとタレントに言及したツイートがほとんどでしたが、ポジティブな投稿をしたユーザーの趣向性は、
アイドル好きやタレントファン、ラーメン好きなどのCMや商材に近い属性ではなく「その他」の人々が75%と大半でした。
日清の時はジブリ、バンプなどCMクリエイティブに興味のある属性が多かったのと対照的です。
これは広瀬すずさんのファン以外の視聴者に好評価が多く、影響を与えている事がうかがえます。
アニメと違いタレントが、「CM」「広告」「雑誌」「ドラマ」「映画」など広く親近感を持つ人の多いチャンネルやメディアを通してファン以外の人達にも影響を与えている事が原因ではないでしょうか。

▼明星チャルメラ

※対象データ:ポジネガ分析100件中のポジ55件

 

▼日清カップヌードル

 

※対象データ:ポジネガ分析100件中のポジ42件

 

日清と明星、CMの違いから見える企業側の狙いと成果

最後に日清と明星の分析結果を比較してみます。

比較すると反響の多寡や、リツイート数、ポジ・ネガ比率など多くの差異がみられました。
日清は、公式アカウントからの投稿が多くリツイートされるなどツイートの総数が多く、明星の方は、総数は少ないものの視聴者による購買につながるツイートが多くなりました。
明星はタレントへの好感や購買意欲の高まりを示す投稿など、ポジティブな投稿が多くみられました。それに対し、日清はネガ率が高く賛否両論の話題が発生していました。
2つのCMを比べることで、
・アニメを起用したCM:注目度の高いCMにより新たな商品イメージの開拓につながる
・タレントを起用したCM:新商品などタレント起用により消費者の購買意欲を刺激することにつながる
と捉えることができるのかもしれません。

今回のツイッター分析から、一端ではありますがCMクリエイティブによる、反響の違いを可視化することができました。
D4DRでは、ツイッターのみならずクチコミ分析により目的に応じたご支援が可能です。

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