ちょいみる分析 『twitter分析からみられる企業像(ヤマト運輸)』

第4回目は、SNS/ソーシャルメディア分析が企業にとってどのような価値があるのか?、「ちょいみる分析」を通じてお届けします。

通常、D4DRが行うtwitter、instagram、blogのデータを用いたSNS分析では、

  • マーケティングリサーチ手法の一環として、調査パネルとは異なるユーザーによる企業、サービスの評価を確認する
  • 企業によるSNSデータ活用の分析的価値を探求し、新サービスやコミュニケーションに活かす
  • ブランドの現状評価やレピュテーションマネジメント

といった領域で活用されています。

今回は、今年4月、いろいろと話題となった物流業界のヤマト運輸を取り上げ、twitterデータを用いてブランドの現状を可視化しました。

企業にとっての特徴・評価ポイントの発見

今回、ヤマト運輸に関してのTweet数は1ヶ月間で509,881件(4月1日~4月30日。D4DR調査ベース。)ありました。

ツイートの傾向を可視化するため、ツイートに含まれる単語をベースに以下の4つのカテゴリに投稿を分類し、それぞれの時系列推移をグラフにしました。

  • プロモーション(CM、広報、ノベルティグッズ)
  • 経営(人事・株式・M&A)
  • ニュース・記事
  • カスタマー(商品・サービスについての顧客からの声)

 

 

グラフ化してみると、カテゴリーの『カスタマー』の件数が多く、TOKIOが出演しているCMや、グッズ販売に関連したカテゴリー『プロモーション』の件数が相対的に少なくなっていました。

一般に、プロモーションに著名タレント、特にジャニーズ系を起用しているケースや、かわいらしいキャラクターのグッズを用意しているケースでは投稿数が多くなる傾向がありますので、この結果は意外でした。

 

※参考:ヤマト運輸のプロモーションに対する反響ツイートの例

 

CMに関する投稿

 

ノベルティグッズに関する投稿

 

『カスタマー』の投稿数が多かった要因は後ほどご説明しますが、このように投稿をカテゴリー分けしてみると、ユーザーが企業のどのような活動に関心を持っているかがわかります。

このような基礎的な定量分析は、SNS分析をする上で基本的なものですが、これだけでも下記のことができるようになると考えられます。

  • SNSの反響を、企業が見るべき視点に分けて見ることができ、それにより反響の評価が可能になる
  • 可視化した結果をもとに、コミュニケーションなどの施策実行の際に参考にすることができる

 

カスタマーボイスの可視化によりブランド評価の実像がみえてくる

さきほど『カスタマー』関連の投稿が多いことをお伝えしましたが、twitter上で話題が「拡散」する場合に多く発生するリツイートに着目してその要因を探ってみたいと思います。

ここでは、リツイートされた元となる投稿を、リツイート数で集計をしてランキングを作成しました。ピックアップしたのは、調査期間(4月)でTweet数が多かった3日(7、13、23日)です。

 

 

文字が小さくて読みづらいかもしれませんが、

  • amazonの当日配送から撤退する、というニュース
  • プライバシーに関連した事象を取り上げたニュース
  • LINEを使った再配達サービスが使いやすい
  • 値上げを検討しているニュースの裏で、東日本大震災時の対応を評価する声による同情的な意見

が注目されていることがわかります。

特に、配送料値上げのニュースに関して「東日本大震災」での活躍を引き合いに出し企業努力を評価したや、LINEの再配達サービスへの評価は、月間で3万件以上リツイートされていました。

 

※Retweet数は2017年4月の投稿をもとに算出

 

この時期、amazonをめぐるニュースが多く報道されるなど、ヤマト運輸に対する世間目は必ずしもポジティブに捉えられるものばかりではありませんでしたが、日頃の企業努力がブランドを下支えしていることがツイートの数々からうかがい知ることができたと思います。

今回はヤマト運輸のTwitter上で語られている投稿だけを対象にしましたが、それぞれの企業、サービスによって異なる声がSNS上には蓄積されていますので、それらを分析に活用することでさまざまな利用シーンが考えられるでしょう。

企業におけるSNS分析活用の方向性

SNSで企業に関する投稿のタイプは、大きく分けて下記のようなものがあります。

  • カスタマーの声(クレーム・激励など)
  • サービス・商品評価
  • プロモーション(広報・宣伝)評価
  • 経営方針・株の動き
  • 企業ニュースへの反響・拡散

活用の方法としては、以下のようなシーンで利用できます。

  • サービス、商品評価
  • ニュースに対しての反響
  • 競合他社との商品比較
  • 商品・広報の効果検証(施策の動向)
  • コンプライアンス違反の発見・監視

 

企業が、SNSでの情報を分析し、利用・活用したり、そこでユーザーと直接意見交換することも当たり前となった現在。
業種・業界に関わらず、SNSとどう向き合い、データをどう活用するか、企業への評価をより客観的に捉えるためにも、SNS分析は有効なのではないでしょうか。

 

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